| 1.化学物質過敏症とは

化学物質過敏症(Chemical Sensitivity=CS または Multiple Chemical Sensitivity=MCS (多種類化学物質過敏症))

化学物質過敏症とは、身の回りにある様々な製品に含まれるごく微量の化学物質に過敏に反応することにより、頭痛やめまい、疲労感など多岐にわたる症状が現れる疾患です。
発症すると連鎖的に多種類の化学物質にも反応してしまうことがあります。

アレルギーとは異なる疾患
アレルギーの原因物質は「アレルゲン(抗原)」と呼ばれ、それに反応する抗体(免疫)とは1対1の関係。
共通点のないアレルゲンにたくさん反応してしまう、という場合はアレルギーではなく化学物質過敏症の可能性を疑うそう。

発症する症状は頭痛、めまい、目鼻喉の痛み、倦怠感、呼吸困難、神経障害その他多岐にわたります。
重症化すると一般的な日常生活を送ることが極めて困難な状態になります。

周囲の人から香る柔軟剤や整髪料などで気分が悪くなることもあり、
学校や職場にいることが難しくなったり、店舗や飲食店にも入れない、電車に乗ることもできず外出さえ難しい状態になることがあります。

この病気は誰にでも起こる可能性があり、ある時を境に突然、発症してしまうかもしれません。

| 2.起因となりうる身近なもの

発症の原因は現在のところ明らかになっていません。
身の回りの空気汚染や、環境による大気汚染、生活用品における化学物質の乱用などが原因になるのではないかと考えられています。

【起因となりうる身近な物】

  • ・香水などの化粧関連用品
  • ・洗剤.柔軟剤ボディーケア用品
  • ・化学繊維や化学染料を使用した寝具.衣料品類
  • ・防臭.消臭.芳香剤
  • ・タバコの煙(受動喫煙)
  • ・ペンなど筆記用具類
  • ・印刷物のインク等
  • ・建材.塗料
  • ・灯油などの燃料類
  • ・殺虫剤、虫よけスプレー
  • ・農薬

など、その他にも生活上の身近なものに反応が出てしまうことがあるようです。

化学物質過敏症とは限らず、以下のような障害や疾患に嗅覚過敏の症状が見られる場合もあります。
発達障害やうつ病、トラウマやPTSD、統合失調症など精神疾患によるもの、コロナ後遺症、頭をぶつけた後遺症、高次脳機能障害、てんかん、脳卒中、認知症など脳の疾患によるものなど、さまざまな理由で感覚に過敏な症状が出る場合があるようです。

| 3.生活上の注意点・工夫

NOC(日本オーガニックコットン流通機構) 顧問 宮嵜道男氏からの療養生活上のアドバイス

<生活上の注意点・工夫>

・家の中の化学物質発生源を探す
家の中には、意外に沢山の化学物質があります。
芳香剤、防虫剤、臭いのあるプラスチック製品、香水、洗剤、香料入り柔軟剤、化粧品、マニュキュア、ヘアカラー、白髪染剤、整髪料、スプレー類、ペイントした小物、家具の塗装剤、接着剤、タバコ、線香、蚊取り線香、床ワックス、カビとり剤、農薬(殺虫剤、除草剤)、建材床材、壁材、天井材、青い畳など。
・感作の原因の可能性がある物を処分する
ある物が、感作の原因の可能性があると思ったら処分する。
処分できない場合は、ポリエチレンなどの袋で二重に包み、セロテープや輪ゴムで密封して、できるだけ離れたところに保管する。
・天然自然の製品に移行する
化学的に合成された製品から天然自然の製品に移行する。
一般的な化学合成の洗剤を植物油から作られた石鹸系の洗剤に替える。
・使えるもの使えないもの
香料: 化学合成系、ナチュラル素材含めて使用しない。(植物エッセンス、お香など)
筆記具: マジックペン類は使用しない。
接着テープ: セロテープは使える可能性が高い。ガムテープ、ビニールテープ類は使用しない。塩化ビニールは使用しない。
梱包材: ポリ袋はPE:ポエチレン、PP:ポリプロピレンは使える可能性が高い。
輪ゴム、クレープ紙(茶紙)、ポリ系や綿製の紐は使える可能性高い。
印刷物: カラーグラビアなど光沢のある物は避ける。インクが染み込みやすいマット系の紙は使える。白黒印刷は比較的大丈夫。新聞は印刷してから時間が経っていないので、できるだけ避ける。
*どうしても読まなくてはならない印刷物は2~3時間、直射日光に当てて、しばらくしてから読む。
・家具の臭いが辛い時
できるだけ処分する、又は遠ざける。できない時は、毛布など厚地の生地ですっぽりと覆う。
・衣類について
購入した衣類は、必ず洗ってから着る。
ニオイを感じるようであれば、40度以上の高温水に浸けて5~10分おいてから水洗いして、脱水後、日に干す。洗えない衣類は、日に干し、風を当てる。
注意:お湯で洗うなどの作業は、患者さん本人はしないようにすること。化学物質の蒸気をまともに受けてしまうので危険です。
※一般的なクリーニング店のドライクリーニングは不可(化学溶剤を使用の為)ですが、化学物質過敏症でも安心の宅配クリーニング店もあるようです。
・タオル、ハンカチなど
できるだけ染色などしていない生成りの物を選ぶ。
・生理用ナプキン
使い捨てナプキンより、生成りの綿製の布ナプキンを使う。
・食事や生活の工夫
化学物質を排せつする。
安全な水を十分に摂る。入浴、運動して汗をかく。
ビタミンC,B群、カルシウム、マグネシウムを意識して摂る。良質な有機野菜や果物、海藻類をバランスよく食べる。
繊維質の食品をしっかり摂り、便秘を避ける。
早寝、早起き、食事、排便のリズムを維持する。
身体を冷やさないように着衣に気を配り、手足を積極的に動かすなどして、血行を良くする工夫をする。
・精神面の工夫
趣味や生き甲斐をみつける。何事もストレスにならないように、気持ちを切り替える工夫をする。
できるだけ笑える工夫をする。(ペットで和む方もいます。)顔を緩めて微笑む。
*微笑みの表情を作ると顔の筋肉や筋が脳に伝わり、和みホルモンが出て、微笑みの気分をもたらす。
色々なものに感作するのを、怖がらないで何が原因か探し出すことを面白がる意識に変える。
感作したものを記録しておくと役立つでしょう。

 ※ 上記内容は、NOC日本オーガニックコットン流通機構のコラムより引用しています。

| 4.化学物質過敏症支援センターの案内

NOC認定のオーガニックコットン製品のご紹介もして頂いています。

化学物質過敏症支援センター(CS支援センター)は、化学物質過敏症の患者や家族、活動団体などを支援し、人々が安全に安心して生活できる環境の確保や改善、患者が増加しないためのさまざまな活動を行っております。

・発症者やご家族からのご相談窓口がございます。

化学物質過敏症に関するご相談・お問合せなどは下記ホームページをご利用ください。

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